【令和のマストバイヴィンテージ Vol.5】 今買っておくべき名品は? by  Naoaki Tobe
Category: COLUMN
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ダイス、時計、サックスなどの具体的なモチーフの柄に加え、筆で描いたような柄(前列中)や、和を感じさせる浴衣のような柄(後列左)など、バラエティに富んでいる。後列右はウッドボタンのアロハシャツ仕様。 Imaged by FASHIONSNAP
遭遇率の低い筆柄(中央)は広島の古着屋 LEADで、他2点はオンライン古着屋 Big Apple Storeで購入。 Imaged by FASHIONSNAP
ポロ ラルフ ローレンにはモデル名のタグが付くアイテムが存在する。このシャツのモデル名は「CLAYTON」 Imaged by FASHIONSNAP
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VCM inc./
代表取締役 十倍直昭

2008年にセレクトヴィンテージショップ「グリモワール(Grimoire)」をオープンしたのち、2021年にはヴィンテージ総合プラットフォーム VCMを立ち上げ、日本最大級のヴィンテージの祭典「VCM VINTAGE MARKET」を主催している。また、渋谷パルコにて、マーケット型ショップの「VCM MARKET BOOTH」やアポイントメント制ショップ「VCM COLLECTION STORE」、イベントスペース「VCM GALLEY」を運営。2023年10月には初の書籍「Vintage Collectables by VCM」を刊行するなど、"価値あるヴィンテージを後世に残していく"ことをコンセプトに、ヴィンテージを軸とした様々な分野で活動し、ヴィンテージショップとファンを繋げる場の提供や情報発信を行っている。

https://www.instagram.com/naoaki_tobe/
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【令和のマストバイヴィンテージ Vol.5】
今買っておくべき名品は?

by Naoaki Tobe
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by Naoaki Tobe

vol.5 ポロ ラルフ ローレン オープンカラーシャツ編

 とどまることを知らない未曾有の古着ブーム。歴史的背景を持つヴィンテージの価値も高騰を続け、一着に数千万円なんて価格が付くこともしばしば。「こうなってしまってはもう、ヴィンテージは一部のマニアやお金持ちしか楽しめないのか・・・」と諦める声も聞こえてきそうです。

 でも、そんなことはありません。実は、現時点で価格が高騰しきっておらず、ヴィンテージとしての楽しみも味わえる隠れた名品もまだまだ存在します。この企画では、そんなアイテムを十倍直昭自身が「令和のマストバイヴィンテージ」として毎週金曜日に連載形式でご紹介。第5回は「ポロ ラルフ ローレン(Polo Ralph Lauren)」の「ブラックオープンカラーシリーズ」編。

1990年代 ポロ ラルフ ローレンのオープンカラーシャツは名作揃い

 ポロ ラルフ ローレンと言えば、服好きなら知らない人はいないアメリカンブランドですよね。世界トップクラスの売り上げを誇るアパレル企業なので「クローゼットに1つはポニー刺繍が入ったアイテムがある」という人も多いのではないでしょうか。

 1967年のブランドスタート以来、一貫してクリエイティブ部門のトップであり続ける創業者のラルフ・ローレン(Ralph Lauren)。緻密に創り上げられたブランドの世界観やヴィンテージについての深い造詣、そしてモノづくりに対する強いこだわりは、多くのヴィンテージマニアからも広く支持を集めています。

 長い歴史を持つポロ ラルフ ローレンには名作と呼ばれるアイテムが数多く存在しますが、今回ピックアップするのは、僕が「ブラックオープンカラーシリーズ」と呼んでいる1990年代の黒地のシャツです。「ブラックオープンカラーシリーズ」と言いながら、上の写真ではネイビーがひとつ入ってしまっていますが(笑)。

 なんと言っても、惹かれるのはこの柄。アロハシャツのようなインパクトのあるデザインですが、シックな色なので都会っぽく着られます。

 このシリーズの素材はレーヨンが中心。たまにビスコースもあります。ポロ ラルフ ローレンはボタンダウンシャツが有名ですが、この「ブラックシリーズ」のようなオープンカラーシャツは、ボックスシルエットなのでタックインせずに裾を出してもキマりますし、身幅がたっぷりあるのでトレンドスタイルにハマります。

 1990年代 ポロ ラルフ ローレンのオープンカラーシャツには、品質に定評のある、「永遠のスタンダード」とも言えるアイテムが数多く存在します。今回は用意しませんでしたが、「CALDWELL」という無地モデルがあり、そちらも名作です。買っておいてまず間違いはないでしょう。

「まだ手が届く価格」デザインと品質は折り紙付き

 柄や状態、サイズなどにもよりますが、「ブラックシリーズ」の市場価格は5万円から8万円ほど。ごくたまに4万円を切っている価格で売られていることもあります。

 デザインと品質は折り紙付き、ブランドバリューも文句なしながら、手を出しやすい価格のヴィンテージです。とはいえ、相場は上昇傾向にあるので、今のうちに手に入れておいたほうが良いと思います。

 ゴールデンサイズはMサイズかLサイズ。XLだと大抵の日本人には大きすぎるでしょう。落ち着いたカラーリングなので、合わせるパンツを選ばないのもポイント。暑くなるとどうしてもTシャツ一辺倒になってしまいがちですが、半袖シャツを一着持っておくとスタイリングに幅が出るのでオススメですよ。 編集:山田耕史 語り:十倍直昭

vol.5 ポロ ラルフ ローレン オープンカラーシャツ編

 とどまることを知らない未曾有の古着ブーム。歴史的背景を持つヴィンテージの価値も高騰を続け、一着に数千万円なんて価格が付くこともしばしば。「こうなってしまってはもう、ヴィンテージは一部のマニアやお金持ちしか楽しめないのか・・・」と諦める声も聞こえてきそうです。

 でも、そんなことはありません。実は、現時点で価格が高騰しきっておらず、ヴィンテージとしての楽しみも味わえる隠れた名品もまだまだ存在します。この企画では、そんなアイテムを十倍直昭自身が「令和のマストバイヴィンテージ」として毎週金曜日に連載形式でご紹介。第5回は「ポロ ラルフ ローレン(Polo Ralph Lauren)」の「ブラックオープンカラーシリーズ」編。

ダイス、時計、サックスなどの具体的なモチーフの柄に加え、筆で描いたような柄(前列中)や、和を感じさせる浴衣のような柄(後列左)など、バラエティに富んでいる。後列右はウッドボタンのアロハシャツ仕様。 Imaged by FASHIONSNAP

1990年代 ポロ ラルフ ローレンのオープンカラーシャツは名作揃い

 ポロ ラルフ ローレンと言えば、服好きなら知らない人はいないアメリカンブランドですよね。世界トップクラスの売り上げを誇るアパレル企業なので「クローゼットに1つはポニー刺繍が入ったアイテムがある」という人も多いのではないでしょうか。

 1967年のブランドスタート以来、一貫してクリエイティブ部門のトップであり続ける創業者のラルフ・ローレン(Ralph Lauren)。緻密に創り上げられたブランドの世界観やヴィンテージについての深い造詣、そしてモノづくりに対する強いこだわりは、多くのヴィンテージマニアからも広く支持を集めています。

 長い歴史を持つポロ ラルフ ローレンには名作と呼ばれるアイテムが数多く存在しますが、今回ピックアップするのは、僕が「ブラックオープンカラーシリーズ」と呼んでいる1990年代の黒地のシャツです。「ブラックオープンカラーシリーズ」と言いながら、上の写真ではネイビーがひとつ入ってしまっていますが(笑)。

 なんと言っても、惹かれるのはこの柄。アロハシャツのようなインパクトのあるデザインですが、シックな色なので都会っぽく着られます。

遭遇率の低い筆柄(中央)は広島の古着屋 LEADで、他2点はオンライン古着屋 Big Apple Storeで購入。 Imaged by FASHIONSNAP

 このシリーズの素材はレーヨンが中心。たまにビスコースもあります。ポロ ラルフ ローレンはボタンダウンシャツが有名ですが、この「ブラックシリーズ」のようなオープンカラーシャツは、ボックスシルエットなのでタックインせずに裾を出してもキマりますし、身幅がたっぷりあるのでトレンドスタイルにハマります。

 1990年代 ポロ ラルフ ローレンのオープンカラーシャツには、品質に定評のある、「永遠のスタンダード」とも言えるアイテムが数多く存在します。今回は用意しませんでしたが、「CALDWELL」という無地モデルがあり、そちらも名作です。買っておいてまず間違いはないでしょう。

ポロ ラルフ ローレンにはモデル名のタグが付くアイテムが存在する。このシャツのモデル名は「CLAYTON」 Imaged by FASHIONSNAP

「まだ手が届く価格」デザインと品質は折り紙付き

 柄や状態、サイズなどにもよりますが、「ブラックシリーズ」の市場価格は5万円から8万円ほど。ごくたまに4万円を切っている価格で売られていることもあります。

 デザインと品質は折り紙付き、ブランドバリューも文句なしながら、手を出しやすい価格のヴィンテージです。とはいえ、相場は上昇傾向にあるので、今のうちに手に入れておいたほうが良いと思います。

 ゴールデンサイズはMサイズかLサイズ。XLだと大抵の日本人には大きすぎるでしょう。落ち着いたカラーリングなので、合わせるパンツを選ばないのもポイント。暑くなるとどうしてもTシャツ一辺倒になってしまいがちですが、半袖シャツを一着持っておくとスタイリングに幅が出るのでオススメですよ。 編集:山田耕史 語り:十倍直昭

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