VCM MAGAZINE
 
VCM MAGAZINE  -ヴィンテージの基礎知識-』
 
  
ヴィンテージは、デザインや長い時を経たからこそ醸し出せる雰囲気に魅せられ、直感で買えるのも醍醐味のひとつ。 
 
ただしっかりと知識を蓄えて、その年代ならではの意匠や時代背景を理解し、そのヒストリーまで手に入れることも魅力であると間違えなく言えるでしょう。
 
この『VCM MAGAZINE -ヴィンテージの基礎知識 -』の企画では、ヴィンテージをより楽しむための知識を定期的に、紹介していきます。
 
第一回目となるのは、ヴィンテージ界のキングオブTシャツと言っても過言ではないCHAMPION(チャンピオン)です。  
 
今回クローズアップするTシャツは、代名詞であるリバースウィーブとタグのデザインが異なります。市場で見掛ける70年代の通称バータグや80年代のトリコタグでも細かなバリエーションがあり、覚えておいて損はないでしょう。ではここから各年代に沿って紹介していきます。
 
 
 
●1940 ランナーズタグ
 
ゴールテープを切ったランナーの姿からフリークの間でランナーズタグと呼ばれています。Tシャツにおける最初期のタグで、後年に比べて大きいことからデカタグと呼ばれることもあります。当時は塩水で洗うと褪色を防げると言われていたため、「レターがあるなら塩水で洗ってください」と表記されているのも特徴。ジャケットでも同様のタグが付きますが、この注意書きはありません。 
   
 
 
●1950s ランナーズタグ
 
後期のランナーズタグは、1950年代中期まで使われていたと言われています。Tシャツだけでなく、スウェットにも同様のタグが使われていました。洗濯に関する注意書きがなくなり、ネームが書き込めるデザインに変更されています。このデザインまでがデカタグと呼ばれています。ほとんど流通しておらず、現存数が極めて少ないです。
  
 
 
●1955~61 ランナーズタグ
 
この年代からタグがかなり小さくなり、KNITWEARからSPORTSWEARに表記は変わります。戦後はTシャツが下着からスポーツウエアとして定着したことを感じさせます。ブランド表記が頭文字のみ大文字になっているのも特徴で、小文字ランタグと差別化するフリークもいます。
 
 
 
●1961~63 ランナーズタグ
 
ヴィンテージの花形であるランナーズタグですが、様々なデザインのバリエーションがあり、年代判別ができるのが魅力です。これはわずか3年程度しか使われていなかったデザイン。ブランド表記がすべて大文字になっているのが、わかりやすい意匠です。大文字ランタグなんて呼ばれることもあります。
 
 
 
●1963~1965 ランナーズタグ
 
この年代になるとチャンピオンの表記が真ん中に位置したデザインになります。本来は白ですが、このタグは移染して赤くなっています。まだまだ染色技術が未熟であり、ヴィンテージ好きとしては愛おしいところです。サイズ表記にバリエーションがあるのも特徴です。
 
 
 
●1965~1967 ランナーズタグ
 
これがランナーズタグの最終となります。頭文字のCの中にランナーが描かれたユニークなデザインです。本社の住所がなくなり、その代わりにRNから始まる番号が記載されます。これはレジスタードアイデンティフィケーションナンバーで、アメリカの衣料メーカーに割り振られた番号で、記載する義務があります。これは他社からOEMを依頼された際にも記載する義務があり、例えばですが、ナイキのTシャツでもチャンピオンが製造していれば、このナンバーが記載されています。
 
 
 
●1967~71 プロダクツタグ
 
CHAMPION KNITWEAR Co.IncからCHAMPION PRODUCTS Incに社名を変更したタイミングで、このタグに切り替えたと言われています。残念なことに当タグは素材表記が見えていませんが、この時代からコットンとレーヨンを混紡した杢ボディがリリースされていたと言われています。88/12の混率がチャンピオンの象徴ですが、最初期はコットン90%、レーヨン10%でした。
 
 
 
●1971 バータグ
 
ヴィンテージ好きにはお馴染みのバータグですが、実は前期、中期、後期とデザインが分かれます。特に最初期のバータグは1年も使われていなかったという説もあり、かなり数が少ないです。その特徴はサイズ表記のみのシンプルなもの。横に素材表記のタグが別で付くのですが、欠損しているものがほとんどです。 
 
 
 
●1971~73 バータグ
 
中期タイプのバータグには素材表記が入ります。これも2~3年程度しか使われていなかったので、探すと意外とありません。この年代から杢ボディの混率が88/12になったと言われています。
 
 
 
●1973~82 バータグ
 
古着好きならバータグと聞いて、思い浮かべるのがこのデザインでしょう。長く使われていた後期デザインにはFOR CARE SEE REVERSEの表示が入ります。 
 
 
  
 
 
●1982~1985 トリコタグ
 
見慣れている80年代のトリコタグにも前期と後期が存在します。初期の3年ほど使われていたタグは、MADE IN USA RN26092の表記はタグ裏にあります。
 
 
 
  
●1985~88 トリコタグ
 
後期になるとご覧のようにMADE IN USA RN26092の表記は表に追加されています。この後に青タグになり、数もかなり増えます。プリントによっては2000年代のメキシコ製でも高くなっていますが、USA製が根強い人気です。
 
 
 
  
 
いかがでしたでしょうか?近年は復刻されたタグのアイテムも店頭に並んでいたり、オークションでオリジナルのように出品されているケースもあります。
これを知っておけば、そんな失敗もなくなることでしょう。

このようなタグの変遷を知ることにより、ヴィンテージを選ぶ楽しみが増すこと間違いなしです。
今後もヴィンテージにまつわる様々な知識をお伝えしていきます。
次のVCM MAGAZINEもどうぞお楽しみに。
 
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